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Crimson Saga 49

入口に到着すると、スコープみたいなところにチャンミンは顔を寄せた。

虹彩認証なのかな。いろんな星の人間がいるから違うのかな。

すっとエントランスが開いた。

チャンミンはすたすたと入っていく。

広いエントランスにはあの3人組が座っていた。

チャンミンを連れ戻そうとした3人組。

俺は思わずにらみつけたが、チャンミンを認めると3人は立ち上がった。

「約束は守ると言ったでしょう」

チャンミンは冷ややかな声でお辞儀をする3人の前に言った。

「DNA塩基解析のためのデータとその方法論を記した文書も見つけてきました。

研究所の所長を呼んでください。」そう3人にいうとどかりとソファに座った。

普段みるチャンミンとは別人のようだ。

けれど、同時に王子としての威厳もかなりあるなぁ、と俺は感じた。

「このロボットを連れてきました。これにはDNA塩基解析の方法をインプットしてあります。

正確に言うと翻訳情報があります。なので、これを研究所所長に渡して

データを取り出して作業してもらってください。」

「初めまして私テプンと申します。こうみえても銀河系230万語を理解して....」

皆まで言わせず俺が黙らせた。

「それから。」チャンミンは続けた。

「私をここまで連れてきたくださったこの方々に私を誘拐した罪でも着せようとしたのでしょうか。

非礼を働いたこと、謝罪していただきたいと思います」

3人は顔を見合わせていたけれどそのままひざをつき、こうべを垂れた。

チャンミンは王子かもしれないけれど種の再生という命題をずっと背負わされてきた。

ちゃんと一人の人間として尊厳を与えられないで育てられた感じがする。

俺は「謝られても困る。チャンミン王子に対するリスペクトがねー奴らに何をいっても通じねぇが、

ひとつ言えることはチャンミンの身体は何があっても俺が護る。傷ひとつつけさせるつもりは

ねーんでそこんとこよろしく」と言った。

痛いところを衝かれたのか、3人組は黙ってこうべをたれたままだった。

「さぁ、言伝ててください。早く」

なんか、こんな言い方をするチャンミンは初めてみた。

けれど、そうだよな。自分の運命に立ち向かっていこうとするチャンミンは強くてかっこいい。

こんなときに不謹慎だが、俺はその姿に見とれた。

3人のうち一人がエントランスにある通話機の方に行き、話し始めた。

チャンミンをみるとこぶしが小刻みに震えている。

そっと手を握って「大丈夫。俺はそばを離れないから」そういうとチャンミンはぽすん、と

椅子に座り「お願いします。やっぱり僕だって....不安です」そういって手を握り返した。

俺はすぅ、と息を吸い込んだ。

これからが正念場だ。
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