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Tango Noir79


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4人で囲む、ということは四方を塞ぐ、ということだ。

ヒチョルが護符を振りまくと、それがぐるぐると回って僕らをつなぐ、大きなサークルを作った。

結界、よりももっと強いもののように感じた。

僕はこれから起こることがどういうことなのかよくわかっていなかったけれど

自分が何をすべきなのかはなんとなくわかっていた。

僕は両手をあげてユノとドンヘのほうに伸ばした。

怨は光の環にからめとられて顔色をかえた。

「キサマラ....ウ、ァァァ!」

光の環に触れた怨から思念が流れ込んでくる。

奴は僕らのこの環のなかから弱いものを探している。

「お前なんて必要じゃない」

過去の映像を拾い出してきた。

いけない。僕がターゲットになっている。

「チャンミン!」ヒチョルが叫んだ。

こんなことしなきゃ保てないなんて哀しすぎる。

僕だって寂しい時もあった。けれど今は違う。

怨の一番コアな部分には「寂」が潜んでいた。

そうか。だからか。だからこの「寂」に引き寄せられて大妃も王世子も取り込まれてしまったんだな。

人は一人では生きていけない。けれど、たぶんこの怨の本体はその昔一人でずっと誰かに

必要とされることを願って、ずっと待っていたのかもしれない。

怨が「オヌシ....ナニヲ...ウァァァァ!」

僕がその体の中を読んだのがわかったみたいだ。

そこからさらさらとなにかがでてきているような、気がした。

僕は手を伸ばしたまま、怨の方に歩き出した。

怨は光の環にからめとられ、影が薄くなりかけている。

僕は怨を抱きしめた。

ヒチョルが護符を投げつけた。

僕は怨を抱えたまま叫んだ。

「ユノ!このまま刺して!早く!」

ユノが弾かれたように僕を見た。

大丈夫だから。僕は大丈夫だから早く。

この哀しい怨を空に還そう。

ユノはうなずくとそのまま走ってきて怨を抱えた僕に剣を突き刺した。

怨は光の粒になり僕の腕の中からすり抜けて行った。


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