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Tango Noir53


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図書室を探しだした僕は鬼神関係の本を読み漁った。

一番多く記述があるのは「夜警日誌」という夜警隊の行動録。

護符の種類だとか鬼神と相対した記録だとか被害だとか事細かに書いてある。

それに加えて鬼神にも種類があること、その特徴だとかも一緒に載っていた。

「ずいぶんと熱心に読書しているのだこと」

あわてて顔をあげると大妃が立っていた。

大妃は先王の正室。

前の正室が亡くなって、新たに迎えられた正室なので年齢は先王との関係をみるとかなり若い。

いわゆる継祖母ってやつ。

綺麗な人だけれどどこかなにか落ち着かない。

ちゃんと顔を見たのは初めてだった。

「お前は...」と聞かれたので「シム・チャンミンにございます」と自己紹介した。

「そう...シム・チャンミンか。」

大妃は僕の名前を繰り返すとにっこりとほほ笑んだ。

「こんなところにいらっしゃるとは、なにかお探しなんでしょうか?」そう僕が尋ねると

「ああ、新しい本がないかと探しに来た。そなたは何を?」

そうきかれて、とっさに鬼神のはなしはしない方がいいと

僕のなかの直感が告げた。

大妃の韓服の裾から黒いものがのぞいている。

これはなんだ?とりあえず、気づいていることに気づかれてはいけない。

そう思ってばさばさと動き回り、

「王世子様の病があまり思わしくないようなので、なにかお慰めするものがないかと

さがしておりました。」といって、手当たり次第に本を取った。

大妃は僕をじっとみすかすようにのぞきこみ、

「そうか、そなたに逢えてよかった。王世子をおもんばかってくれて感謝する。

茶を用意するので後ほど尋ねるように」

そういうと踵を返して戻っていった。

あれはなんだろう。鬼神か?いや、違う。

多分、あれは「怨」のかけら。

まさかとはおもうけれど.....

このあと、きっとまた内官がよびにくるのだろうな。

どうしよう。ユノにも、ヒチョルにも会うチャンスがない。

僕は運命の歯車がいたずらに音をならしてまわるのを感じていた。
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