FC2ブログ

Tango Noir19


img_01.jpg

市場をぐるりと回って、屋台に腰かけた僕らはまだ食べていない朝食をとることにした。

粥と野菜炒めに魚と何品か頼んで向かい合って席に着く。

ユノともご飯は一緒に食べているけれど、いつも黙っているし、僕はなんとなくどうしたらいいか

わからなくて手持無沙汰でいた。

ヒチョルは華麗に端をつかいながら「チャンミン足りないでしょう?もっと頼む?」といって

自分も闊達にご飯を食べていた。

食べる姿も綺麗なこの人がそんなに強いのかな。

そう思いながら見ていると「あはは、俺のこと心配?まあ、女と間違われることの多い

この顔だもんね。心配なのもわかるけどさ。ユノと歩いてるとよく彼女に間違われて

そのたびにユノに怒られたよ。」

そういいながら大口をあけて魚を食べていた。

彼女...ちくりと胸が痛んだ。

それと同時にそんな近くに居られたこと、ユノの若い時を知っていること。

そんなことがうらやましいなぁ、と思った。

だって僕はそんな位置に自分がいないのを知っているから。

ふと、ヒチョルは顔を上げた。

背中に気配を感じた僕も振り向こうとするとそのまま、ヒチョルが僕にむかって手を突き出した。

後ろで、ぎゃっ、という声にならない声がする。

鬼神がいた。そして僕のほうにゆらゆらと向かってきていた。

「ちっ、結界がほころびてるな。なんでだろう。」

小さく印を結ぶと手の上にその印を出現させ、ふっと息をふきかけると、それがぶわっ、と大きくなり

僕の座っていた15メートルくらい先のところに広がった。

その結界の裂け目からこちらに侵入しようとしていた鬼神は肉のやけるような音を残して

消えてしまった。

「これでしばらくは大丈夫。けど、なんで結界がほころびてるんだろう」

やっぱヒチョルは凄い。この人もユノとはまた全く違う形での強さを持っている。

「ね?俺、見た目よりも強いから安心して?」

ヒチョルはにっこりとほほ笑みながらまた粥を口に運んだ。
-----------------------
*寝落ちしてて下書きを開放するのを忘れてました。申し訳ありません。
オハナシの励みになります。ぽちっとクリックをお願いいたします。
にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村
関連記事
スポンサーサイト



Comment

Leave a Reply





管理者にだけ表示を許可する